要件定義についての幻想
仕事の話。
最近お客さんのところに行っていて思うことは、要件定義で用件が固められるなんて幻想は抱いてはいけないということ。
これはやり方の問題ではなく、「不可能」だと認識する必要がある。
8割も決められれば御の字、実際には6〜7割程度しか決めることなんて出来ない。
決めることが出来ないのだから、変わる可能性があると認識しておかなければならない。
それは当然リスクな訳だけど、決まったと決めつけて進めるよりは百倍良い。
しかしそうなると、お金をどうするかと言うことになる。
お客さんとは、要件定義の段階で出てきた分のお金しか見積もってない。
でも、追加機能のために追加料金が必要。
当然、追加で支払ってもらうべきだが、なかなかうんと言ってくれないお客さんもいる。
あとは、要件として上がってはいたけど、細かい仕様で追加が必要になってしまった場合。
これはさらに請求しづらい。
向こうが言ってないとも言えるけど、こちらが聞き漏れてるとも言える。
業務のプロは向こうだが、システムのプロはこちら。
どちらのせいとも言い難い。
結局どれも、要件定義で要件が確定できないリスク分を見積もりに見込んでなくて、追加はその都度ってことをなぁなぁに進めると問題になりやすい気がする。
さらに言うなら、そもそも要件定義で確定した分を見積もって作るって形が難しくて、何か確定可能なものをベースに要件やシステムの開発範囲を柔軟にする方が良いのではないだろうか。
たとえば、上限金額を決めてしまって、その中で出来ることしかやらないとか、毎月の金額を決めて、毎月一定量の開発を行うとか(納品のない受託開発として最近有名かな)。
同時に、ウォーターフォール型の受注(という表現が適切かはわからないが)も無理があるので、違う契約の仕方、開発の進め方を考えなければならないのではないか。
それが、今の会社にいて出来るかどうかは、また別の話だけど。
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