就職活動の問題点

就職活動は、インターネットの登場で大きく様変わりしました。

就職情報サイトに登録し、気になる企業にエントリーし、履歴書を送ったりWEBテストを受けていく。

面接を受けていくスタイルは変わらないと思いますが、それを同時に何社もこなしていくという形は昔は考えられないことでした。



インターネットの登場によるメリットは、とにかく多くの情報を得ることができるようになったこと。

十数年前では知り得なかった企業と出会うことができ、自分の可能性を広げることができるようになったと言えるでしょう。

また企業の側も、広く全国から人を集めることが容易になったため、より優れた人材が集まる可能性を高めることができます。



ただ、逆に情報が増えたことによって、問題点も多くなりました。

簡単に情報が手に入ることによって、情報の取捨選択をこれまで以上にしなければならなくなりました。

たくさんエントリーできることによって、たくさん選考を受けなければならなくなりました。

企業側もたくさん呼べることによって、選ぶ手間が増えました。

競合する企業の数も増えたため、簡単には入社してくれなくなりました。



なにより最大の問題は、無駄が多くなりました。



100社のエントリーは当たり前、ということは、100社分のエントリーシートを書く時間が無駄です。

そのうち面接を何社受けるのかは分かりませんが、入らない会社の面接は極端に言えば無駄です。

企業側も、受からない人に対する面接などの時間を作ることは無駄です。

内定出しても辞退されてしまったらそれも当然無駄。



とうぜん、必要な無駄もあります。

何社か受けるのは、保険のために必要だったり、落とす前提でも何人か選考するのは、よりよい人材を集める上で重要です。

ただ、それが度を過ぎてしまっていないでしょうか。



就職活動の理想は、企業と学生が一対一でマッチすること。

現実には多少のロスは発生するでしょうが、その形を目指していく方が、企業にも学生にもいいのだろうと思います。

そういう意味では、いい意味での「コネ入社」というのをやった方がいいのかも。

または転職市場と同じように、新卒採用の現場でもエージェント的な人が学生を吟味して、企業はそのエージェントを信用して採用を行うとか。

そういう形を取った方が、お互いの無駄を省けて生産的な気がします。



学業に力を入れさせるために就職活動の時期を変えるのではなくて、そもそも就活のやり方を変えて行くべきなのでは、と思う今日この頃です。



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